事業の承継について
「うちはまだまだ現役だ」「息子が継ぐか決まっていないから、その時考えればいい」
そう思っているうちに、気づけば「廃業」の二文字が現実味を帯びてしまう……そんな中小企業が今、急増しています。
事業承継は、単なる「社長の交代」ではありません。会社の技術、信頼、そして従業員の雇用を次世代へつなぐ、経営者としての「最後の、そして最大の仕事」です。
今回は、行政書士の視点から、今すぐ意識すべき事業承継のポイントを解説します。
1. 「親族内承継」か「親族外(第三者)承継」か
一昔前は親族が継ぐのが当たり前でしたが、現在は「従業員への承継」や「他社への売却(M&A)」という選択肢が一般的になっています。
- ポイント: どちらを選ぶにせよ、準備には最短でも3年、長ければ10年かかります。早めに選択肢を整理することが、会社を高く、良い形で残す秘訣です。
2. 「見えない資産」を磨き上げる(磨き上げ)
承継の際、買い手や後継者が一番気にするのは「この会社に将来性があるか?」です。
- 行政書士の役割: 散らかった契約書の整理、未整備の議事録の作成、古くなった定款の改訂など。いわば「法務的な大掃除」をすることで、会社の価値(磨き上げ)を高め、承継をスムーズにします。
3. 許認可の「引き継ぎ」という落とし穴
意外と見落とされるのが、「許可はそのまま引き継げないことが多い」という事実です。
- リスク: 社長が交代した途端、建設業許可の要件を満たさなくなり、営業ができなくなる……といった悲劇が実際に起こっています。
行政書士からのアドバイス:経営者の「想い」を形にします
事業承継には、税務(税理士)や登記(司法書士)も関わりますが、その土台となる「誰に何を託すか」という遺言書の作成や、事業承継計画の立案において、行政書士は身近な伴走者になれます。
「まだ早い」ではなく「今だからこそ」できる準備があります。

