議事録について

「議事録なんて、銀行に言われた時だけ作ればいいでしょ?」 「家族経営なんだから、わざわざ会議の記録なんて残さなくても……」

そう思われている経営者の方は少なくありません。しかし、会社が順調に成長し、「大きな融資を受けたい」「会社を売却(M&A)したい」「代替わりをしたい」という重要な局面を迎えたとき、真っ先にチェックされるのが、これら日々の法務記録です。

今回は、意外と知られていない「議事録の重み」について解説します。


1. 銀行融資の審査で見られる「経営の透明性」

銀行から大きな借入をする際や、低金利の制度融資を申し込む際、社内の決定プロセスが適切かを確認するために議事録の提示を求められることがあります。

  • リスク: 重要な決定(役員報酬の変更や多額の借入など)が議事録に残っていないと、「ガバナンス(統治)が効いていない会社」と見なされ、融資判断にマイナスの影響を与えることがあります。

2. M&A(会社売却)や事業承継での「足切り」を防ぐ

将来、会社を高く売りたい、あるいはスムーズに息子・娘に継がせたいと考えたとき。買い手企業や承継者は、過去数年分の議事録を精査します。

  • リスク: 記録がズサンだと、隠れた債務や法的リスクを疑われ、買い叩かれたり、交渉が決裂したりする原因になります。

3. 「身内トラブル」の強力な防波堤

役員同士や親族間での意見対立は、どの会社でも起こり得ます。

  • メリット: 「いつ、誰が、何に同意したか」を公的な書面で残しておくことは、後々の言った・言わないの争いを防ぐ、会社を守るための最強の防衛策になります。

行政書士からのアドバイス:定款も「アップデート」が必要です

議事録だけでなく、設立当時のまま放置されている「定款(ていかん)」も要注意です。 役員の任期が今の実態に合っていなかったり、不要な事業目的が残っていたりしませんか? 時代の変化に合わせて会社のルールブックを最適化するのも、私たち行政書士の大切な仕事です。


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